3rdSTORY:新しい一歩
京子は学校を三日休んだ。
四日目、三時間目から出席することになった。
入室許可書を貰わなければ授業に出れない。
それを貰うために、職員室に来ていた。
「失礼します」
「うわっ!」
出てきたのは三島だった。
「おまっ!顔!!」
三島が驚くのも無理はなかった。
全て話した後、父に思い切りビンタをされて、腫れがまだ引いていなかった。
「大丈夫かよ・・・」
「大丈夫です」
「・・・・話したのか?」
「はい」
「何て?」
「何とか・・・」
良かったな、そういって三島は京子の頭を撫でた。
自分の頬を指し、痛そう、と少し笑った。
「入室許可書・・・」
「あぁ、今書いてやるよ」
京子は三島の姿を見ていた。
あの時言えなかったお礼を、今言わなくてはと思い、口を開こうとした。
「はい、出来たぞ」
「あ、はい・・・」
「授業しっかりな」
「はい」
結局お礼は言えないまま、授業に出た。
授業中の先生にも、クラスの友達にも、腫れた頬の事について聞かれた。
だが、ただぶつけただけ。そう答えた。
文理選択も、個人面接の時と同じく理系にした。
自分の進路もほぼ確定した。
今の京子にはもう、迷いはなかった。
高一の最後の期末テストも終え、いよいよ二年生へ。
それぞれが、新しい一歩を踏み出そうとしていた、春の手前。
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2/13:4thSTORY完成
誤字脱字など御座いましたら御連絡下さい。
短いですね(笑)
急ぎ足で1年生終えました。
適当ですいません
次は友達が出てきます!
読んで頂いてありがとうございました
09.2/13:樹